今日本は空前の観光列車ブームです。おしゃれな車内や地元の方との交流、地域のおいしい食事。旅行の醍醐味詰め合わせパックのような電車の旅を提供してくれる観光列車をまとめました。
JR東日本
リゾートしらかみ
この列車の見所は、3つの車内でのイベントです。
・金多豆蔵人形芝居
・津軽弁「語り部」実演
・津軽三味線生演奏
この3つが列車に乗車したまま楽しめるのです。
(実施しない列車もあります。)
車窓も絶景で、おすすめは日本海側の座席です。
青森方面は進行方向左側、秋田方面は進行方向右側です。
もう一つのおすすめは、ボックス席です。
秋田から青森まで全区間乗り通すと約5時間もかかります。
しかしこのボックス席なら、座席をつなげて座敷のようにできます。
引用:JR東日本
これで長時間の列車の旅でも快適です。
ここに座って日本酒と駅弁とアップルパイを食べたい…(車内で売ってます)
TOHOKU EMOTION
この列車は約2時間の乗車中に一流シェフが東北の食材を使って作る料理を楽しめます。
シェフは年2回、料理は年4回変わるため、いつ乗車しても新しい料理が楽しめるようになっています。
八戸→久慈はランチコースを、久慈→八戸はデザートとアフタヌーンティーが提供されます。
個人的にはアルコールが飲み放題というのがポイント高いですね。
列車は3両編成で、1号車は7室の個室、3号車は7組が着席できるダイニング、2号車はオープンキッチンとなっていて料理の風景を見ることができます。
列車は基本的に海沿いを走るので、車窓も楽しめます。
ぽてさわは普通列車でこの区間を乗車したのですが、ちょうどウミネコが飛来している時期だったので、途中の鮫駅で下車し大量のウミネコを見ることができました。
八戸は日本有数のウミネコ飛来地で毎年3月〜8月ごろに飛来してきます。
POKEMON with YOU トレイン
引用:JR東日本
この列車は、東日本大震災で被災した子供達に向けた復興支援活動の一環で運行している列車です。
車内は、外観から内装から車内放送までピカチュウまみれで子供向けと言っていますが、大人も普通に楽しめる列車です。
プレイルームには大量のピカチュウ人形が置かれていて眼福です。
乗車するとノートや記念乗車証がもらえます。
スタンプラリーも実施していて、6個中2個以上集めるとペーパークラフトと交換できます。
SL銀河
引用:JR東日本
この列車は東日本大震災からの復興支援として2014年から運行している列車です。
このSLは盛岡市の公園に展示されていたSLを再び動けるように復元させたものというから驚き。
近くの公園にSL展示されてますよね。あれが再び動いたと思うと結構衝撃。ヤマト的な
さらに客車も元北海道走っていた気動車を改造したもの。
客車にも動力がないと勾配が登れない区間があるからこんな変な編成をしています。
で、なんでSL銀河という名前かというと、
・宮沢賢治が花巻市出身であったこと
・釜石線が「銀河鉄道の夜」のモデルとなったこと
からきています。
そのため車内の装飾は、宮沢賢治が生きた時代の世界観を取り入れていて、ガス灯風の照明やステンドグラス、宮沢賢治のギャラリーがあります。
最大の魅力は車内のプラネタリウム。乗車すると整理券がもらえ、ゆっくりとプラネタリウムを楽しめます。
また、途中の遠野駅では約1時間の停車時間があります。
これはSLの給水と灰捨てのためのものです。この時間で駅周辺の散策もできます。
SLぐんま みなかみ/SLぐんま よこかわ
引用:JR東日本
この列車はD51 498とC61 20のどちらかで運行します。
SLはあまり詳しくないのですが、頭文字のDとCの違いは動輪の数で、Dが4軸でCが3軸ということだけは何かの本で読んだので知っています。
D51は上越線の後閑駅で静態保存されていたものを1988年に、
C61は群馬県伊勢崎市の華蔵寺公園遊園地で静態保存されていたものを2011年にそれぞれ復元して運行開始したものです。
この列車の注目ポイントは、2020年4月にリニューアルされた旧型客車です。
旧型客車とは10系客車以前に製造されている客車の総称で、この客車は1938〜1955年に製造されたものです。
リニューアル内容は
・製造当時をイメージした木目調の車内
・ラウンジカーの設置
・栓抜き体験
・ブラインドを群馬名産の織物柄に
このラウンジカーは子供連れグループ(6人以下)が時間で貸し切ることもできます。
方法は先着順の整理券方式で、発車前に配布します。
特定日では「SL YOGISYA みなかみ」「SL YOGISYA よこかわ」として運行する日もあります。
夕方から夜にかけて運行されるので、SLの運行は昼が多いので珍しい夜汽車の乗車体験ができます。
SLばんえつ物語
引用:JR東日本
このSLは新潟市内の小学校に保存されていたものを1999年に復元したものです。
実はこのSL、ぽてさわにとって初めて見た動くSLでもあるんです。
2001年に、ばんえつものがたりの展示会が品川駅の臨時ホームで行われた時に、父親に連れて行ってもらいました。
初めて見た記憶はまだ残っていて、うるさい!という記憶が強かったです。笑
この列車の注目ポイントは、1号車についているオコジョ展望車両です。
ここは子供が遊べるオコジョルームのほか、上の画像のようなガラス張りのオコジョ展望室を備えています。
最初オコジョが乗ってるの!?と思いましたが、乗ってませんのであしからず。
4号車にも展望室があり、この車両にはポストが設置されていて、ハガキを出すことができます。
一番後ろの7号車にはグリーン車が連結されており、グリーン車の乗客専用の展望室もあります。
以前は新潟駅発着でしたが、新津駅発着に変更になりました。
そのため、新潟駅からは「SLリレー号」という乗継列車を運行しています。
とれいゆ つばさ
引用:JR東日本
きましたね。居酒屋電車。
この電車は元秋田新幹線こまちとして走っていた車両を改造したものです。
新幹線として初のリゾート列車です。
名前の由来は、「トレイン」(電車)「ソレイユ」(太陽)「湯」を合わせたものです。
この車両の一番の目玉は何と言っても足湯。
15号車のバーカウンターで足湯券(450円・タオル付き)を購入すると15分間利用できます。
びゅう旅行商品を利用すると事前に購入できますので、乗車券のみで乗車する場合は、その残りを先着順で買う形になります。
バーカウンターではお酒やつまみが販売しています。
フルーツ王国山形にふさわしいフルーティーなお酒が多く販売されています。
足湯の後に飲めば間違いないですね。
座席は基本お座敷席で、居酒屋の座面が畳の座れるみたいな座席です。
福島駅の発着は在来線ホームからの発着で、新幹線車両が福島駅の在来線ホームから発着するのも個人的に見どころです。
現美新幹線
引用:JR東日本
これもなかなか攻めた観光列車ですね。
世界最速の芸術鑑賞というパワーワードをキメています。
この電車も「とれいゆつばさ」と同じく、元秋田新幹線こまちとして走っていた車両を改造したものです。
この新幹線は、通常の新幹線の乗車料金でアーティストや写真家の作品が楽しめ、
地元の素材を使ったスイーツとツバメコーヒー監修のコーヒーを楽しめるお得な列車です。
自由席料金でも乗れるので本当にお得です。
びゅうの旅行商品だとオリジナルグッズがついてくるプランもあります。
2020年5月時点ではロゴ入り砂時計です。
JRとしては新車の導入に合わせてまだ走れる車両を観光列車に改造しているのでしょうか?
今後も新幹線の観光列車が増えるのが楽しみですね。
フルーティアふくしま
引用:JR東日本
女子旅大歓迎な電車です。
上の画像のような映えるオリジナルスイーツが車内で食べれます。
この電車は旅行商品として販売されています。
旅行商品といっても現地発着プランもあるので、現地までの往復はいらないという方は、乗車するにはびゅうで購入すると思っておけば大丈夫です。
3日前までの購入でスイーツセット付に、2日前〜当日まではドリンクセット付になります。
スイーツセットは
・福島産フルーツを使用したオリジナルスイーツ
・福島産フルーツを使用したフルーツジュース1本
・ホットコーヒー1杯(アイスコーヒー・アイスティーおかわり自由)
ドリンクセットは
・福島産フルーツを使用したフルーツジュース1本
・ホットコーヒー1杯(アイスコーヒー・アイスティーおかわり自由)
スイーツセットとドリンクセットの差額は1,500円です。
スイーツが目玉ですので、スイーツセットが断然おすすめです。
そもそもドリンクセットは2日前からしか購入できないので、その時点で売切れている可能性が高いです。
フルーティアの由来は、「fruit」(果物)とカフェを連想させる「tea」を組合わせた造語です。
海里
引用:JR東日本
この列車は見どころは、料理と車窓の2本柱です。
もともとは「きらきらうえつ」というなんともキラキラした名前の観光電車の後継者です。
新潟は100年以上続く料亭が多く点在している花街です。
料理は、下り(酒田行き)は新潟料亭、上り(新潟行き)はイタリアンでわかれています。
料亭は3店が日替わりで担当していて、イタリアンはアル・ケッチャーノが担当しています。
この料理を食べるには、旅行商品で購入しないと食べれません。
このプランの内容は
・新潟料亭またはイタリアン
・ウェルカムドリンク
・食後の飲み物
・下りは車内売店500円券
・上りは鶴岡駅の専用待合室が利用でき、ドリンク(スイーツ付)かお土産を選択
普通の座席指定券を予約して乗車することもできます。
その場合料理はありませんが、乗車3日前までに予約すると、特製弁当が購入できます。
この弁当も上りと下りで種類が違います。
車内販売では食事の種類が少ないので、約3時間の乗車でお腹が空きそうな人や、
料理プランの雰囲気を味わいたい方はぜひ購入しましょう。
座席のみの予約でしたら、コンパートメントシートがおすすめです。
前述したリゾートしらかみと同じことができます。
あぁ、この席で飲みたい…
もう1つの見どころは「笹川流れ」です。
笹川流れは日本百景にも指定されている名勝地で、美しい海の景色が眺望できます。
季節が良いと日本海に沈む夕日を見ることができます。
特に車窓の良い桑川〜越後寒川駅間で速度を落として運転してくれます。
この列車の名称は、「海」と「里」の美味しい物や景色を楽しんでもらえるようにとの願いを込めて海里と名付けられています。
越乃Shu*Kura
引用:JR東日本
お待たせしました。飲みに特化した観光列車です。
読み方が難しいですね。
この列車は週替わりで運行ルートが異なります。
上越妙高〜長岡までは同じですが、長岡それぞれ別の行き先を目指します。
途中に新幹線停車駅などの逃げ道が多くあり、全区間乗る以外に様々な旅程が組めます。
旅行商品の食事付プランの内容は
・日本酒(スパークリング)グラス
・日本酒(季節変わり)おちょこ
・日本酒(越乃Shu*Kuraオリジナル)180mlボトル
・和らぎ水
・料理(おつまみ4種とデザート1種)
・ロゴ入りおちょこと巾着プレゼント
・らくらくボックスシートまたは展望ペアシートまたはくつろぎペアシート
盛りだくさんですね!
お酒の飲めない方用のソフトドリンクコースもありますのでご安心を。
でもこの列車、食事付プランじゃなくても十分に楽しめる列車なんです。
なぜなら車内販売が超充実しているから。
日本酒の飲み比べはもちろん、駅弁、お惣菜、鯛茶漬けと締めまで用意されています。
乗車して売店で悩むのも楽しいですね。
お酒だけでなく、車内イベントも充実しています。
ジャズの演奏会、蔵元イベント、発酵おつまみの販売などなど
イベントがない日は(ほぼないですが)地酒が無料で振る舞われます。
列車名の由来は、越乃は越後、Shuは酒、Kuraは蔵、*は米・雪・花からきています。
書いてるだけで乗りたくなってきましたね(笑)
HIGH RAIL 1385
引用:JR東日本
この列車が走る小海線は、清里〜野辺山駅間に日本鉄道最高地点があります。
その標高が1,375mであることから、列車名に1375と入っています。
また、野辺山には「野辺山宇宙観測所」という日本を代表する天文台があり、
星が綺麗に見られる街としても有名です。
そんな沿線の特徴を生かした観光列車です。
そんな星空の綺麗な街を走る列車なので、車内も星空をイメージした車内になっています。
1号車にはペアシートがあり、2人掛け席と1人掛け席がそれぞれ窓に向かって配置されています。
2号車にはギャラリーHIGH RAILがあり、天文関連書籍があり、天井には半球体ドームに星空の投影を行なっており、地元の星空案内人の解説を聞くことができます。
この列車は日中1往復のほか、HIGH RAIL星空という夜の運転もあります。
夜では車窓は見えないものの、野辺山駅で約45分ほど停車時間があり、
停車中に本物の星空を眺めながら地元の星空案内人による星座や星空の解説が聞けます。
車内販売もありますが、地ビールやオリジナルグラスなどが販売されています。
特製弁当は事前にびゅうで予約が必要なので注意です。
リゾートビューふるさと
引用:JR東日本
日本三大車窓の姨捨(おばすて)の車窓を売りにしている列車です。
日本三大車窓とは、
・JR北海道根室本線新内駅付近(勝狩峠)
・JR東日本篠ノ井線姨捨駅(善光寺平)
・JR九州肥薩線矢岳駅付近(矢岳峠)
この3つは旧国鉄が制定したものです。
残念ながらJR北海道の勝狩峠の区間はトンネルの開通によりルートが変更となり、
1966年に廃線となっています。
そんな貴重な車窓が見ることができるのがこの列車です。
途中駅で停車時間が多く取られている駅があり、
姨捨駅では、ホームからの絶景の鑑賞
穂高駅では、日本アルプスの総鎮守の穂高神社への参拝
信濃大町駅では、黒部ダム最寄駅として「写交場」での記念撮影
ができます。(全て南小谷行きのみ)
リゾートビューふるさとは1日1往復ですが、ナイトビュー姨捨を運転する日があります。
これは18時ごろに長野駅を出発し、姨捨駅までの往復をする列車です。
姨捨からはの夜景も絶景で、2015年に列車自体が日本夜景遺産に認定されました。
おいこっと
引用:JR東日本
この列車はこのブログを作成中に初めて知りました。
沿線に有名な観光地こそないものの、日本の原風景のような車窓を生かした列車です。
車内では野沢菜漬けや、おにぎり、日本酒、りんごジュースなどが振舞われ、
おばあちゃんの家は東京のぽてさわも、おばあちゃんの家に来たような気分になります。
冬場は長野〜戸狩野沢温泉間の短縮運転になります。
この列車は十日町で越乃Shu*Kuraに乗継ぎ、または越乃Shu*Kuraから乗継ぎ可能なダイヤ設定になっています。
もし乗車する機会があるならどちらも乗りたいところです。
ちなみに名前の由来はTOKYO(東京)を逆にしたOYKOT(おいこっと)からきています。
東京と真逆の田舎という意味が込められています。
サフィール踊り子
引用:JR東日本
伊豆方面の観光需要強化のためにJR東日本が本気を出しました。
以前はスーパービュー踊り子として運転していた列車を置き換えて、
全席グリーン車で、グリーン車の上位クラスのプレミアムグリーン車を初めて導入しました。
目玉はプレミアムグリーン車。
最近の「四季島」や「ななつ星」といった高級路線の流れに乗った形です。
まるで飛行機のファーストクラスのような座席で、1席ずつ独立していてリクライニングも電動です。座席は前後だけなく、窓に向かって動かすこともできます。
通常の座席とは別に、4人用と6人用の個室も用意されています。
乗車には、運賃と特急券と個室料金が必要です。
個室は1室での販売なので、人数が増えるほど単価はできます。
もう一つの目玉はカフェテリア。
事前に座席を予約をするとラーメン(焼売付)を食べることができます。
もちろん地ビールなどのアルコールもあります。
利用にはサフィールペイという独自のシステムを利用して、予約から決済までできます。
とにかく高級感丸出しの電車で一度乗ってみたいですがなかなか手が届かないですね…
安く乗る方法として伊豆急線内だけ乗るという方法があります。
運賃+グリーン車1,190円、プレミアムグリーン車2,010円です。
ただし伊豆急線内のみの個室の利用はできません。残念。
いかかがでしたか?
観光列車は毎年のように新しいものが登場し、採算の取れないものは消えていきます。
廃止の案内が出ると一気にプレミアムチケットと化します。
乗りたいと思った時が乗り時です。なくなってしまってからでは遅いですから。
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